身体を変える、しなやかでアクティブ、最短で最大の結果を出していくスポーツができるような体を目指していくということを目標に掲げ、パーソナルトレーニングを中心に行うトレーニングジム「トータル・ワークアウト」。
本記事は、トップ選手・アスリートをはじめとするトレーニング環境での撮影、フィードバック、クラウドシステムの運用を実現するダートフィッシュの活用や魅力をとことんお伝えする、「長編インタビュー記事」になります。
※音声あり
ダートフィッシュ:はじめて施設を拝見した時は、非常に充実した環境に感激しました。TOTAL Workoutはどういったジムなのでしょうか?
志水様:トータル・ワークアウトはケビン山崎が主催をしているトレーニングジムです。パーソナルトレーニングを中心に行っています。1980年代頃、当時からフィットネスの本場アメリカからケビンはずっと活動をしていて、その頃に得たメソッドをもとに、身体を変える、しなやかでありながらアクティブである、最短で最大の結果を出していくスポーツができるような体を目指していくということを目標に掲げております。
ダートフィッシュ:どんな方が普段利用されているのでしょうか?
志水様:スポーツのナショナルチームの選手であったりとか、プロ野球選手などアスリートの方は多いですね。その方たちに感化されたような形で、「体を早く変えていきたい。やるなら結果を出したい」という、意識が高く目的意識を持っていらっしゃるような方にたくさんご利用いただいているかなという印象がありますね。
ダートフィッシュ:ダートフィッシュを導入いただいて20年ほど経とうとしています。世の中には様々な分析ソフトウェアやソリューションがありますが、その中でもダートフィッシュを選んだポイント、そして活用し続ける理由があればお聞かせください。
志水様:パーソナルトレーニングをやっていると、こんな経験があります。「あるトレーナーが担当すると結果が出やすいが、別のトレーナーが担当すると言ってることがよくわからなくて形ができない、結果が遅くなってしまう」といったように、トレーナーのキャリアによって差がでてしまうのがどうしても悩みなんですよね。実は誰に何を言われるのかというのは、かなり印象や結果が変わってくると思います。トレーナーの差を出さずに、かつ最短で最大の結果を出していくためには、ダートフィッシュが必要だと思い導入しました。
志水様:例えば、リアルタイムのフィードバックで、トレーニング中のフォームを撮影してスローにしたりとか、線を引いて描写したりだとか、比較したりだとか、そういった分析機能が「お客様の結果を出す」ということに対して、お客様が納得した上で一歩前に踏み出すことができるというのが一番強みだなと思って使わせていただいています。
ダートフィッシュ:ダートフィッシュの新しいパッケージプランを導入いただきましたが、トレーニングの運用で何か変化はありましたか?
志水様:これまで1カ所の定点カメラで撮影をして、その場で編集したものをお客様にフィードバックをしていました。これだと、種目によっては移動することがありまして。撮影して、一回そこで見て、また元に戻ってセッションをしたり…等を繰り返すので、どうしてもテンポが遅くなってしまいがちです。またトレーニングは、1時間でやることが多いため、できる種目に限りが出てしまいます。
そこで今回から新しくiPadを利用しながら撮ることで、その場ですぐにリアルタイムにフィードバックをして、セッションに移ることが実現し、スピード感が非常に上がってきています。これにより、従来よりもお客様が納得できる回数が増えたりだとか、自然に撮影をして処方の評価をして、2セット目にそれを活かしにかかるということができ、これまでよりも明らかにお客様が軌道にのってきてくれる回数や処方がなおる回数が増えているいう実感があります。
ダートフィッシュ:クラウドで映像や分析をシェアできますが、効果を感じたエピソードはありますか?
志水様:僕たちがトレーナーを始めた時代は、何か動作を分析するためには、特殊な機材で撮って評価していました。ほとんどアスリート部門でしかやっていなかったように思います。ですが、最近はiPhoneやAndroid等を使って、お客様自身で簡単に動画が撮れるようになってきました。
それは同時に、お客様が自分のフォームを見るハードルがどんどん下がってきていることを意味します。トレーニングをしていてフォームを見ることが受け入れやすい、喜んでもらいやすい印象を受けます。お客様のフォームを撮影した映像をクラウド上にアップロードして、僕たちがコメントを残しておくことで、いつでもデータを確認することができるため、次にいらっしゃった時には改善されることが増えました。他にも今までだと前回のトレーニングについて、時間を費やして思い出していただいていたのですが、すぐにトレーニングすることができるので、ダートフィッシュのクラウドを使うことはトータル・ワークアウトにとって非常にメリットがありました。
志水様:新しいサービスを導入してからトレーナーは、普段使い慣れているiPhoneやiPadなどで、どんどんその場で撮影して、見てもらって、「こうなんですよ」って、シンプルで簡単であることを分かりやすくアピールできるので、お客様が今まで以上に興味をもっていただいている印象が強いです。
トレーニング中(特に動作の直後)、お客様は疲れてることが多いです。そのため、いくらトレーナーがわかりやすくアドバイスや説明をしても、その瞬間ではどうしても頭に入ってくる量は限られてくると思います。そこで重要なシーンを静止画として残す「スティルショット機能」とコメントを残しておくことで、後からパッと映像を見た時に、トレーナーが伝えたかったことをスムーズに理解しやすくなりました。
ダートフィッシュ:近年ダートフィッシュでは、テクノロジーと分析に強い学生やアスリートへの教育に力を入れておりますが、何か期待の声がございましたらお聞かせください。
志水様:私の場合、体育会系でずっと野球しかしてこなかったので、今ではもう少し違った分野(テクノロジーなど)の見聞を広げれば良かったなと思っています。これまで、携帯やパソコンを触ることに対して、多くの人が苦手意識を持っていると感じることがありました。プロ野球やサッカー球団では、携帯で動作分析をして評価をすることを当たり前のようにやってきました。こういった習慣は、以前は+αの要素だったのですが、今後は一般の方へも、トレーナーが動作分析、評価をして処方することが当たり前のステージに入ってきています。
近年はiPhoneやAndroidを使う世代が増えてきているので、教えるのも少し簡単にはなってきていますが、トレーナーが1年目になる手前の段階から、撮影したり、動作を大きく捉えてフレームを作ったり、比較したりだとか、分析した内容をスピーディーに管理をするスキルを得るための経験を圧倒的にしておかないと、この先どんどん遅れが出てしまう。要はトレーナーとして、そういったスキルがないと選ばれなくなってくる時代に突入してきているかなと思うので、ダートフィッシュの教育への取り組みは、非常に期待しています。
ダートフィッシュ:トータル・ワークアウトでは、多くのナショナルチームやプロ野球選手をサポートされていると思います。その中での印象的なエピソードがあれば教えていただけますか?
志水様:プロ野球選手は特にフィードバックにこだわってる方が多い印象です。ほとんどの選手は、プロ野球の世界に入るまで負けなしで来ている方ばかりです。これまで感覚値でやって、三振を取ったりホームランができていても、プロ野球入って負けたりし始めると、実際どうしていいか分からなくなることが非常に多いと思いますね。
オフシーズンの海外自主トレによく一緒につかせていただいて、動作分析をガンガンしますが、彼らは移動する飛行機の中であっても、車の中であっても、球場からホテル、ホテルから食事に行ったところでも、基本は欠かさず映像を見ていらっしゃるんですよね。移動中は自分のフォームを延々見ています。
みなさん144試合あるので、あの時どうだったのかをパッと聞かれることがしょっちゅうあります。「リリースがちょっと高い低いとか、最近球がちょっと行ってないとか、あの時良かったんだよな」とか、ボソッとおっしゃったりするので、すぐ映像を引っ張らなければいけなかったりします。その時、分析したデータはもちろん出しますが、合わせてその時にどんなエクササイズをやったのか、全部ワンセットで管理しておくようにしてるんですね。「そのフォームを作っている時は結果としてその形になっている」と具体的に説明をできる体制を整えています。
Dartfishのアプリでは、その動きと過去の動きを比較して差を見せます。ビジュアライズされるので、角度などフォームの分析ができます。そしてコメントには、どういうトレーニングをしていたか、期間はいつなのか残しておくことができるので、結果とプロセスがセットでフィードバックすることがとてもしやすいです。そうすると、年間を通じて選手の調子の良し悪しがわかるので、要求がきた時に、「ズバリこれです。何年の時のこれは、こういう試合時に、こういう風に動いてました。ちなみにエクササイズはこういうことをやっていました。その結果、この動きになってます。」といった精度で選手に共有できます。「じゃあ、これから戻ってそのトレーニングをやろうか!」というセッションが非常にスムーズにできます。
選手の皆さんは、気付きや要求が細かいのですが、うまくできていた当時どうやっていたのか、どういった経緯でダメになったのか説明できる方は多くありません。ダートフィッシュはその部分を担うことができるので、説得力が非常に増しやすい。動作分析とプロセスをまとめて残しておけると、非常にやりやすかったです。
昔はカルテにそれを一生懸命夜中の1時2時まで僕らは書いていてたんですけど、その作業がいらなくてとても良いです。ビジュアルも僕らの拙い表現だと想像がしづらいですけど、動作を何個かに分解してスティルショットを残しておいてあげて、これですと言えます。バチッとしてピシャッて撮るだけです。
ダートフィッシュ:さいごに、今後の展望をおしえてください。
志水様:きっとお客様もテクノロジーとともにどんどん進化されるので、ゴルフで捻転をするとか、走る時に3Dな動きになってきたりとか、どういった速度で動いたのか等、手が出てくるはず。分析の精度がより細かくなることで自分でやってデータは出るものの、おそらく意味が分からないというゾーンの世界に入ってくるかと思います。
今後、本質的に何でそうなってしまったのか解析するためのデータが自動で算出できる便利な機能が登場すると信じています。最短で最大の結果を出すために、「トレーナーでしかできなかったことが機械やアプリの手を借りて簡易的にできる、トレーニングのセッションも速くなってくる、 パフォーマンスが上がりやすい、結果も速い、楽しい、続けてみる」という循環が回ってくるんじゃないかなと思うので、そうなってきたら、世の中の人がもっとこういったツールを使い始めるので、私達が牽引していけたらいいなと思っています。
【TOTAL Workout(トータル・ワークアウト)について】
トータル・ワークアウトは、1987年にケビン山崎が米国シアトルに創設したパーソナル・トレーニングジムです。2001年3月株式会社トータル・ワークアウトを発足、日本に初のパーソナル・トレーニングジム『トータル・ワークアウト』を東京にオープン。毎日に活気をもたらすカラダへ、最短で最大の結果を出す。それが、トータル・ワークアウトです。(公式サイトより引用)
【インタビューイー】
志水 浩二 様
TOTAL Workout トレーニング開発課マネージャー / 渋谷店 店長
小学生時代より野球に親しむ。一時はプロを目指していたが、肩の故障により夢を断念する。
『スポーツに関わる仕事がしたい』という思いからフィットネス業界を志し、パーソナル・トレーナーを志す。
将来的には一流のトレーナーとして第二のケビン山崎のような存在になることが目標。現在はアスリートなどのコーチングも多数務める。
世界各国で特許を取得した高度な映像処理技術と、誰もが直感的に操作できるインターフェイスを採用した映像分析ソフトウェア映像の撮影から分析、そして共有をダートフィッシュ・ソフトウェア1本で可能にします。
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